本宮・速玉・那智の三山に、「呼ばれた人しか辿り着けない」玉置神社まで。神さまと森と温泉と、地元のごはんをぜんぶ詰め込んだ、30代ふたりの2泊3日。
大枠はとても良いプラン!ただ、地図で見ると「もったいない」所がいくつかありました。
実は1日目の宿「静響の宿 山水」は奈良県・十津川温泉にあって、玉置神社まで車で約30〜40分の“お隣さん”なんです!しかも2日目のホテルコンソラータは新宮市内(新宮駅から車で約10分)。つまりこの旅、「北の山奥 → 南の海」へ一筆書きで下っていけるきれいな形になっています。この地の利をいかして、ちょっとだけ組み替えました。
新宮から本宮は約1時間。本宮大社だけでなく、徒歩5〜10分の大斎原(おおゆのはら)=日本一の大鳥居もセットで。ここが熊野の神さまが最初に降りた場所です。
宿から近いので、人が少ない朝9時台に参拝できます。午後になると駐車場待ちが出ることも。朝の霧がかかった杉の森は、空気がまるで違います。
串本は新宮から片道1時間強。玉置からの移動もある2日目に入れると、運転が長すぎてオークワもホテルも慌ただしくなります。代わりに新宮から車で約25分の花の窟(はなのいわや)神社へ。日本最古ともいわれる、巨岩そのものがご神体の神社です。
道の駅 奥熊野古道ほんぐうはこぢんまり系。「大きめで楽しい」なら花の窟のすぐ近く、三重県御浜町の「パーク七里御浜」。みかんの町の道の駅で、柑橘ジュースやスイーツがずらり。目の前は22km続く石の浜です。
大門坂の石段(夫婦杉〜那智大社)は上りのみ歩いて、帰りは那智の滝前からバスで大門坂駐車場へ戻るのがラク。歩くの大好きさんは滝まで歩いて、体力温存さんはバス、など分かれてもOK。
那智山から勝浦漁港は車で約15分。日本有数の生まぐろの港でお昼を食べてから新宮へ。時間が押したら新宮駅前のめはり寿司を車内で、のプランBも用意しました。
山奥の十津川から、海辺の新宮・那智へ下っていく一筆書きルート
時間は目安です。山道は思ったより時間がかかるので、余裕をもって。
熊野三山は「本宮=過去の罪を浄める」「速玉=過去世の救い」「那智=未来の縁を結ぶ」と言われます。まずは本宮からスタートして、夜は山あいの源泉かけ流しの宿へ。

高菜の浅漬けでごはんを包んだ、熊野の山仕事の人たちのお弁当。新宮駅前の徐福寿司は地元の人も持ち帰りで買う店で、柚子の香るさんま姿寿司も名物。お昼が早かった日は、本宮に着く前の“おやつ”にちょうどいい!

明治の大洪水まで本宮大社があった、熊野川の中洲の聖地。高さ約34mの大鳥居をくぐって田んぼの中の参道を歩くと、森の奥に石の祠がぽつん。何もないのに、なぜか涙が出る人がいる場所です。夕方の光がとてもきれい。
十津川温泉の源泉地「下湯(しもゆ)」から約300mの宿。24時間かけ流しの湯船を巡れます。夕食は紀州の食材と湧き水を使った田舎風の会席で、口コミではみかん鶏のしゃぶしゃぶが絶品との声。十津川村は全ての共同浴場が「源泉かけ流し宣言」をした、温泉好きの聖地です。
この旅のハイライト。朝は標高1,000m級の山の上の神社、午後は海辺の神社と道の駅、夜は地元スーパーで“地元の晩ごはん”。山と海の両方の神さまにごあいさつする日です。

本宮エリアの国道168号沿いにある小さめの道の駅。トイレ休憩と軽いお昼に。大きな道の駅は午後の「パーク七里御浜」で楽しむので、ここではサクッと。本宮のお土産定番「もうで餅」を探すのもおすすめ。

速玉大社の“元宮”で、山の上の巨岩ゴトビキ岩がご神体。ただし源頼朝が寄進したと伝わる538段の急な石段で、手すりの少ない上級コース(上りだけで15〜20分)。体力温存さんは下で待つか、花の窟神社を優先するのがおすすめです。 📍 地図

社殿がなく、高さ約45mの巨岩そのものがご神体。『日本書紀』に、国生みの女神イザナミノミコトのお墓として登場します。岩のてっぺんから境内の松へ張り渡された長い綱(お綱)は、年に2回かけ替えられる神事のもの。女神さまの場所なので、女子旅にぴったりです。

「年中みかんのとれるまち」御浜町の道の駅。季節の柑橘やみかんジュースの飲み比べ、柑橘スイーツ、地元のお惣菜がそろいます。道路の向こうは世界遺産の七里御浜。丸い小石の浜を波が引くときの「シャラシャラ」という音がとても気持ちいい。秋冬は16:30〜17時頃が夕暮れなので、ここで少し海を眺めて。

新宮駅から車で約10分。天然温泉の大浴場とサウナがあり、玉置の山歩きで疲れた脚をしっかりほぐせます。翌朝の那智山へも向かいやすい場所です。
熊野三山の最後は那智。朝の大門坂は人も少なく、杉木立の間から差す光が本当に神々しい時間帯です。13:29の電車に間に合うよう、朝は早めに動きます。

入口で迎えてくれるのが、樹齢約800年といわれる夫婦杉。左右の2本の杉の間を通って、苔むした石段を上っていきます。古道らしさは熊野随一。大門坂から那智大社までは約1.3kmの上り坂です。

落差133m、一段の滝としては日本一。滝そのものがご神体です。お滝拝所(有料)まで進むと、しぶきを浴びる距離まで近づけます。「延命長寿の水」は盃で一杯いただけますよ。

那智勝浦は「冷凍しない生のまぐろ」が水揚げされる全国有数の港。漁港すぐそばのにぎわい市場はフードコート形式で、まぐろ丼や刺身定食をサクッと食べられるので、時間が限られた最終日にぴったり。
本殿よりさらに奥、社殿も鳥居もない小さな場所に、白い玉石がひとつ。ここは熊野の信仰のいちばん古い形が残る場所です。せっかく十津川に泊まるんだから、人が来る前の朝の時間にぜひ。山の上で雲海が出ていたら、本当に“呼ばれた”証拠かも!
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熊野三山では、八咫烏の絵が刷られた「熊野牛王(ごおう)神符」もいただけます。三社それぞれ烏の文字のデザインが違うので、三つ並べるとかわいいですよ。御朱印の初穂料は1体300〜500円程度が目安。小銭を多めに持っていきましょう!
観光客向けより「地元で普段から食べられているもの」を中心に

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熊野詣(もうで)にちなむ、本宮のお土産の定番。米粉の生地でこしあんを包み、米粉をまぶした素朴なお餅。
「年中みかんのとれるまち」御浜町。秋冬は温州みかん、春は清見や不知火など、季節ごとに違う柑橘に出会えます。ジュースの飲み比べが楽しい!
黒砂糖の昔ながらの飴。那智山の参道のお店や駅で買えます。運転中のお供にも。
宿の夕食は湧き水で炊いたごはんや、山の幸の会席。共同浴場「庵の湯」の飲泉場で、温泉を“飲む”体験も。
観光地のお土産屋さんより安くて、地元の人が本当に食べているものが見つかるのがスーパーの醍醐味。2日目の夜はお部屋で“地元飲み”を!
※品ぞろえは日によって違います。生ものは冷蔵庫のあるお部屋か確認を。
条件を変えると金額が自動で変わります(あくまで目安です)
※2人で割り勘する費用(レンタカー・ガソリン)は半分にして計算しています。
【根拠】くろしお 新大阪〜新宮の普通車指定席 片道7,790円・グリーン車11,450円(JR西日本 2026年4月時点・通常期)。繁忙期は+200〜400円。岡山〜新大阪は新幹線の目安額。宿は予約サイトの掲載価格からの目安で、時期・プランで大きく変わります。レンタカーはコンパクトカー2泊3日+補償の目安、ガソリンは約280km走行の想定です。